こんにちは、JS2IIUです。
今回はAIモデルを使った音声処理についてみていきます。音声認識は日常生活になくてはならない技術ですね。Pythonからどのように扱えば良いか確認していきましょう。今回もよろしくお願いします。
1. はじめに
近年、音声データの活用が進み、リアルタイム音声処理技術が求められる場面が増えています。例えば、
- リアルタイム字幕生成(音声をテキストに変換)
- 音声コマンドによる制御(音声認識を活用したアシスタント)
- ノイズ除去や音声エフェクトの適用
Pythonでは、以下のライブラリを活用することで、これらの機能を効率的に実装できます。
torchaudio(PyTorchベースの音声処理ライブラリ)pydub(音声ファイルの編集やフォーマット変換)whisper(OpenAIの音声認識モデル)
本記事では、これらのライブラリを組み合わせて、リアルタイム音声処理を行う方法を詳しく解説します。
2. 必要なライブラリのインストール
まず、必要なライブラリをインストールしましょう。
pip install torch torchaudio pydub openai-whisper sounddevice numpyまた、ffmpegが必要となるため、インストールされていない場合は以下のコマンドでインストールしてください。
- Mac:
brew install ffmpeg - Ubuntu:
sudo apt install ffmpeg - Windows:
choco install ffmpeg
3. 各ライブラリの特徴と用途
3.1 torchaudio – 音声前処理と特徴抽出
torchaudioは、音声信号処理のための便利な機能を備えています。
- 音声ファイルの読み込みと変換
- 波形データの前処理(リサンプリング、正規化、フィルタリング)
- スペクトログラム変換(MFCC, メルスペクトログラム)
3.2 pydub – 音声ファイルの編集
pydubは、音声ファイルのフォーマット変換や編集を簡単に行えます。
- WAV, MP3, AAC などのフォーマット変換
- 音量調整、フェードイン・フェードアウト
- カット、結合などの編集処理
3.3 Whisper – 高精度な音声認識
whisperは、OpenAIが開発した音声認識モデルで、多言語対応かつ高精度です。
- 音声をリアルタイムでテキスト化
- 翻訳機能の活用(英語から日本語への変換など)
- GPU対応で高速処理可能
4. リアルタイム音声処理の実装
4.1 マイクからのリアルタイム音声取得
まず、マイクからリアルタイムで音声を取得する方法を示します。
import sounddevice as sd
import numpy as np
import torchaudio
def callback(indata, frames, time, status):
if status:
print(status)
# 取得した音声データをnumpy配列として出力
audio_data = np.squeeze(indata)
print("Received audio data")
# ストリーミング開始
with sd.InputStream(callback=callback, channels=1, samplerate=16000):
input("Press Enter to stop...")このコードでは、マイクからの入力をリアルタイムで取得し、callback関数内で処理します。
4.2 torchaudioを用いた音声前処理
torchaudioを用いて、取得した音声データのノイズ除去やリサンプリングを行います。
def preprocess_audio(audio_tensor, sample_rate):
# リサンプリング(16kHzに統一)
transform = torchaudio.transforms.Resample(orig_freq=sample_rate, new_freq=16000)
processed_audio = transform(audio_tensor)
return processed_audioこの処理をマイク入力データに適用すれば、安定した音声処理が可能になります。
4.3 Whisperによるリアルタイム音声認識
次に、Whisperを使って取得した音声データをリアルタイムでテキスト化します。
import whisper
model = whisper.load_model("small") # 小さいモデルで高速化
def recognize_speech(audio_path):
result = model.transcribe(audio_path, language="ja")
print("Recognized text:", result["text"])これをマイク入力と組み合わせることで、リアルタイム音声認識が可能になります。
5. まとめと応用例
今回紹介した方法を応用することで、
- リアルタイム字幕生成(Whisperで文字起こしを行い、字幕として表示)
- 音声コマンドによる制御(認識結果をプログラムの制御に活用)
- ノイズ除去付きの音声録音(torchaudioのフィルタリング機能を活用)
などのシステムを構築できます。
今後は、Whisperの翻訳機能を利用した多言語対応、ノイズ除去技術の強化などが考えられます。
6. 参考リンク
以上のリソースを参考にしながら、Pythonでのリアルタイム音声処理をぜひ試してみてください!
最後に、書籍のPRです。
24年9月に出版された「ハイパーモダンPython-信頼性の高いワークフローを構築するモダンテクニック」、Claudio Jolowicz著、嶋田、鈴木訳。開発環境の構築、プロジェクトの管理、テストに関して実践的な内容でとても参考になる一冊です。ぜひ手に取ってみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。


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