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Dash応用編:第7回 拡張可能なカスタムコンポーネントの作成

こんにちは、JS2IIUです。今回は少し範囲を広げてJavaScriptを使った拡張についてみていきます。よろしくお願いします。

はじめに

Dashアプリで標準コンポーネントの機能では足りない場合、React.jsを使ってカスタムコンポーネントを作成し、アプリケーションに統合することで、独自のUIや機能を実現できます。本記事では、React.jsとDashの連携方法を学び、スライダーコンポーネントの具体例を通して、カスタムコンポーネントの作成手順を詳細に解説します。

カスタムコンポーネントの必要性

Dashの標準コンポーネントは非常に豊富で、多くのUI構築が可能ですが、特殊なインタラクションや高度なカスタマイズが求められる場面では、既存のコンポーネントでは対応が難しいこともあります。そうした場合には、React.jsで独自にコンポーネントを作成し、Dashアプリケーションに統合することで解決します。

なぜReact.js?

Dashは、Reactをベースにしたフロントエンドフレームワークです。これにより、React.jsで作成されたコンポーネントをDashで使用することができます。特に、インタラクティブなUI要素や複雑な動作を必要とする場合に、React.jsのカスタムコンポーネントが有効です。

カスタムコンポーネントをReact.jsで作成する

スライダーコンポーネントの例

ここでは、React.jsで簡単なスライダーコンポーネントを作成し、ユーザーがスライダーを動かすと、その値がリアルタイムで表示される仕組みを作ります。以下は、jsxで作成したカスタムスライダーの例です。

import React, { useState } from 'react';
import PropTypes from 'prop-types';

const CustomSlider = ({ id, min, max, step, value, setProps }) => {
  const [currentValue, setCurrentValue] = useState(value);

  const handleChange = (event) => {
    const newValue = event.target.value;
    setCurrentValue(newValue);
    setProps({ value: newValue });
  };

  return (
    <div id={id}>
      <input
        type="range"
        min={min}
        max={max}
        step={step}
        value={currentValue}
        onChange={handleChange}
      />
      <p>Current value: {currentValue}</p>
    </div>
  );
};

CustomSlider.propTypes = {
  id: PropTypes.string.isRequired,
  min: PropTypes.number,
  max: PropTypes.number,
  step: PropTypes.number,
  value: PropTypes.number,
  setProps: PropTypes.func,
};

CustomSlider.defaultProps = {
  min: 0,
  max: 100,
  step: 1,
  value: 50,
};

export default CustomSlider;

コードの解説

  1. useState: ReactのuseStateフックを使い、スライダーの現在の値を管理します。これにより、スライダーの位置が変更されるたびに、currentValueが更新され、表示される値も更新されます。
  2. handleChange: スライダーの値が変わった際に呼び出される関数です。event.target.valueを取得し、内部状態currentValueを更新します。加えて、setPropsを通じてDashに新しい値を渡し、アプリケーション全体に反映させます。
  3. PropTypesdefaultProps: コンポーネントのプロパティに対して型を指定し、必要に応じてデフォルト値を定義します。これにより、コンポーネントが適切に機能することを保証し、予期せぬエラーを防ぎます。
  4. inputタグ: スライダーそのものは、<input type="range">タグで作成されており、minmaxstep、およびvalueプロパティでその範囲や動作を設定しています。

Dashとカスタムコンポーネントの統合

カスタムReactコンポーネントをDashに組み込むために、まずDash用のdash-component-boilerplateを使ってコンポーネントをビルドします。以下の手順でコンポーネントをDashに統合します。

ステップ1: Dashプロジェクトのセットアップ

$ git clone https://github.com/plotly/dash-component-boilerplate.git
$ cd dash-component-boilerplate

このボイラープレートには、ReactコンポーネントをDashで動作させるための基本的な構成が用意されています。

ステップ2: Reactコンポーネントの追加

src/lib/components/ディレクトリ内に、先ほど作成したCustomSlider.jsxを配置します。

ステップ3: ビルドとコンパイル

以下のコマンドでプロジェクトをビルドし、ReactコンポーネントをDashに統合します。

$ npm install
$ npm run build

ステップ4: Dashアプリケーションでの利用

次に、Python側でこのカスタムコンポーネントを呼び出します。以下は、DashアプリケーションでReactコンポーネントを使用する例です。

import dash
import dash_html_components as html
from dash_custom_slider import CustomSlider

app = dash.Dash(__name__)

app.layout = html.Div([
    html.H1("Custom Slider Example"),
    CustomSlider(
        id='custom-slider',
        min=0,
        max=100,
        step=1,
        value=50
    ),
    html.Div(id='output')
])

@app.callback(
    dash.dependencies.Output('output', 'children'),
    [dash.dependencies.Input('custom-slider', 'value')]
)
def display_value(value):
    return f'Selected value: {value}'

if __name__ == '__main__':
    app.run_server(debug=True)

コードの解説

  1. CustomSlider: 先ほど作成したReactベースのスライダーコンポーネントをDash内で使用します。minmaxstep、およびvalueプロパティを設定し、スライダーの動作を定義します。
  2. @app.callback: コールバック関数を使い、スライダーの値が変更されるたびにDashアプリ内の出力を更新します。これにより、選択されたスライダーの値がリアルタイムで表示されます。

まとめ

このようにして、Dashの標準コンポーネントに加えて、React.jsを使ってカスタムコンポーネントを作成することで、より柔軟で高度なUIを実現できます。スライダーのようなシンプルな例から始め、必要に応じてさらに複雑なカスタムコンポーネントを作成し、Dashアプリに統合していくことが可能です。

次回は、機械学習モデルとDashの統合について学び、リアルタイムに予測を表示するアプリケーションの作成方法を紹介します。お楽しみに!

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DashはJavaScriptライブラリであるReactの上に構築されたPythonフレームワークであるが、DashはRでも動作し、最近ではJuliaもサポートしている。
Wikipedia – Plotly/Dash から引用、翻訳

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